【宮野真守LIVEレポート】マモが初めて立ち止まった日。【MAMORU MIYANO LIVE TOUR 2017 〜LOVING!〜】
来年、宮野真守は”アーティスト活動10周年”という節目を迎える。
つまり今年は、アーティスト活動9周年という、ともすれば前座、あるいは谷間の年になってしまう。
そんな2017年に、しかし宮野は、とんでもないライブを持ってきた。
LOVING!はむしろ、今年にしかできないようなライブであった。
石川、神奈川、宮城の三公演に参加した宮野オタクのレポートを、ここに記す。
— ガチ兄さん◆10/29LOVING!仙台 (@g0a1c2h4i) September 9, 2017
◇なぜ今、LOVING!なのか。
繰り返しになるが、来年、宮野真守は”アーティスト活動10周年”という節目を迎える。
宮野はここ数年、トップ男性声優としての地位を確固たるものにしても止まることを覚えず、最近では大きな舞台にまで活躍の幅を広げて、新たなファンを獲得しつつある。劇場アニメの主役も増え、地上波のバラエティ・音楽番組にも進出し、声優の顔となっている。
「僕を信じて、どこまでも付いてきてください!」
"最前線"を行く宮野真守のこの言葉は、2015年の終わりから始まったライブツアーで発せられた言葉だ。他のライブでも随所で、宮野は顔を上げ、前へ進み、僕らに新しい景色を見せようとする決意を語ってきた。
常にハイパフォーマンスで、常に誰も届かない領域へ足を踏み入れ、常に向上心の塊であった。
そんな宮野真守が立ち止まった日。
それが、今回のツアーLOVING!だ。
アーティスト活動9周年の今年、宮野真守は初めて立ち止まったのだ。
紛れもなく、僕らのために。
僕らファンは、宮野の活躍を心から望んでいる。けれどもファンはワガママで、後ろに付いていくだけじゃ物足りない。僕らにも時々振り向いて欲しい、そんなことを考えてしまう。
宮野の進化するスピードはとにかく早い。少しでも目を離すと、ワンステップ、ツーステップも先にいる。
そんな彼に、誰もが付いてこられるように、誰もがファンとして平等であれるような場が、LOVING!だった。
宮野はこのライブで、ファンと向き合い、愛情を確かめ合うための、休憩地点を作ったのである。
アーティスト活動10周年の前の年。それまでずっと前だけ見て突き進んできた宮野真守が、LOVINGでは、立ち止まってくれた。紛れもなく、僕らのために。宮野さんの突き進むスピードはとにかく早いから、皆が付いてこられるように。10周年の前に、愛を確かめ合う場所が必要で、それがLOVINGなんだ。
— ガチ兄さん◆10/29LOVING!仙台 (@g0a1c2h4i) October 15, 2017
この休憩地点は、今年に設けなければ、もはやそのタイミングを逸していただろう。
来年、宮野はまちがいなく、また僕らを遠くへ、遠くへと連れて行ってくれる。
9周年という谷間の年だからこそ、一呼吸おいて、僕らが遅れないように、彼は休息の地を設けたのだ。
◇テーマパークという、舞台装置が持つ意味
そう考えると、LOVING!の舞台装置がテーマパークと定義付けられた理由も、容易に想像ができる。
遊園地の入り口は、一つしかない。そして出口は、入園時に通った入り口だ。同じところから入り、同じところから出る。それが遊園地の仕組みである。この仕組みは、今までの宮野のライブには無かった。ライブツアーを通して、宮野真守がさらに成長していくことに主軸を置かず、同じ場所に留まることを大切にした時間。常に僕らファンの方を向き、愛を注ぎ、そして何より、愛を受け止めてくれる時間。
それが、宮野真守の作り上げた、LOVING!というテーマパークだった。
なぜLOVING!は”テーマパーク”なのか。
遊園地は、入り口も出口も、基本的に同じだ。
同じ空間にとどまり、終われば元の世界に戻る。
ライブでも前へ前へと進んできた宮野真守が、
LOVING!では、立ち止まった。
ファンを遊園地に閉じ込めて。
前へ進むのではなく、愛を確かめる場所として。
— ガチ兄さん◆10/29LOVING!仙台 (@g0a1c2h4i) October 29, 2017
もう一つ、個人的にこの舞台装置が刺さりまくった理由がある。
近年僕は、宮野真守はエンターテイナーの枠に収まらないと感じ続けていた。一流のエンターテイナーどころか、もはやエンターテインメントそのものであると。
僕らに向き合って、愛を確かめ合う過程のLOVING!で、宮野真守はまさに、テーマパークを作り上げ、自身がエンターテインメントと化していた。なんだか矛盾しているような気もするが、エンターテインメントそのものが、意志を持って僕らに向き合ってくれるのだ。
もう、訳が分からない。とにかく我々は、とてつもない男に、愛をもらい、愛を注いだのである。そういう意味で、今回の舞台装置は、あまりにも衝撃的であった。
初めて宮野真守を見たとき、僕は彼を、一流のエンターテイナーだと思った。
宮野真守を好きになって、追いかけ始めてからは、僕は彼のことを、エンターテインメントそのものなんだと気づいた。
そしてLOVING!で、宮野真守”テーマパーク”化。
やっぱり宮野真守は、エンターテインメントだったよ。
— ガチ兄さん◆10/29LOVING!仙台 (@g0a1c2h4i) October 29, 2017
◇オタク、宮野真守の曲に酔う
ここからは、もう硬いことは言わずに、セットリストを追いながらオタク全開の感想をぶちまけたい。
1、EVER LOVE
あ゛ー!!!イントロがもう好き。絶対この曲が最初に来ると思ってたもんねー!!!はー!!!今回のアルバムで一番好き。無理。はー!!!っていうか、パレード演出ヤバない?宮野さんが、トロッコに乗りながら、こっちに来るー!!!はー!!!分かってる!テーマパークが何たるかを、チームマモは分かってる!!!パレードこそ至高!パレードが、そのパークの象徴!皆楽しい!ハッピー!満ちてゆく、これこそがmy loveなんだよなー!!!
ねえ知ってる?この曲、
作詞:宮野真守
なんだよ。
「繋いだ手が 気付かせてくれた 僕である証」
なんて尊い歌詞なのだろうか。ああ、生きていてよかった。そう心から実感できる時間。最初からクライマックス。
2、シャイン Prince Mix
うおおおおお!リミックスきたー!!!なんと、Prince Mixだと言う。ああプリンス、あなたはなんて横暴なの。私の気持ちを無視して、ズカズカ心を踏み荒らしてくる。もう、あなたが私の心に溢れすぎて、自分の気持ちが分かんないよぉ…!
おる。一ノ瀬トキヤがおる。
一ノ瀬トキヤが、いた。
テーマパークにおけるプリンス。宮野真守の演じたプリンス。最高の融合性に、あたしは壊れた。
3、スーパーノヴァ
はい!来た!まさかのスーパーノヴァ!ありがてえ!振り付けが、身に染み込んでたよ!覚えてたよ!
「この恋は銀河系 天文学的確率で君に出会っているのです」
宮野真守と僕の出会いも天文学的確率。あなたを好きになれてよかった。奇跡のLOVINGが、ビッグバンとなって。
4、Uhh
化けました、この曲。ライブで完全に化けた。ステージに登場したオープンカーに、チームマモが乗り込んで友情のLOVING。二番の「君は助手席に」という歌詞で、宮野さんが僕たちを助手席にエスコート。宮野真守というLOVINGのエアバッグに押し潰されたい。
5、テンペスト
宮野さんがさぁ、うたプリ楽曲歌う時の気持ちの込め方が好きなんだよね。カノンと言い、テンペストと言い、膝をついて歌う宮野さん、かっこよすぎるんだよな。一回見てほしい。膝をついて歌う宮野真守を。ガチで、かっこよすぎるから。ん〜〜〜、最高。
6、Now and Forever
テンペストからのNaFは、アニソンフェスでいつかやってほしい並び。ガチでブチ上がり禿げ上がりマックスだから。この曲、実はけっこう怖いと思ってる。一歩間違えればメンヘラである。「愛だけが真実」という定義付けを強烈に歌い上げられて、全身にブワッて、ブワッて鳥肌が立つ。
7、僕のマニュアル
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!無理ー!!!!!「僕のマニュアル」、楽しすぎる!!!!!愛を、こんな形で表現する宮野陣営エグすぎる。ただのエロスではない。さらにその先にある、支配欲をくすぐるLOVING。宮野真守に支配されたいのか、宮野真守を支配したいのかさえ分からないくらい、脳がガンガンに暴れる。曲の展開も、コールもめっちゃ楽しい。好きすぎる。宮野真守がニャンニャンポーズするところ、今すぐに日本政府は取り締まった方がいい。連発させると、死人が出る。
8、愛溢れる
ライブ恒例のバラードコーナーの一曲目。耳元で子守唄のように囁いて歌ってくれる宮野さんの前で、遠慮なく寝落ちした。正直、宮野さんのバラードコーナー、いつも心地よすぎて眠くなってたんだけど、今回は宮野さんが「寝てもいいよ」って言ってくれたから、堂々と眠れて気持ちよすぎた。。。
9、HOW CLOSE YOU ARE
テレビアニメ「亜人」のエンディングテーマ。このアニメもまた、宮野さんの声優としての新たな挑戦の証だったように思う。LOVING!って、奇跡だなと思う。2016年の1月に発売されたこの曲が、しっかりこのライブのテイストに合ってしまうんだから。
10、Kiss×Kiss
今回のライブの完全なる問題児。なんと、宮野さんの口から出た曲名が「Deep Kiss×Kiss」だった。いつもよりさらに妖艶な「Kiss×Kiss」。言ってしまうけど、もうこれエッチじゃん。ディープキスって、もうエッチじゃん。行くとこまで逝ってしまってるじゃん。エッチじゃん。もうこれ、エッチじゃん!!!おいいい!!!これ、エッチじゃねえか!!!!!人類の愛は、エッチなのである。やべえ、俺何言ってるか分からないけど、性的なLOVINGまで盛り込んでこられてさすがに困った。
=MOVIE=
宮野真守ライブ恒例のコントムービー。今までのライブではテーマにはあまり沿わずに、宮野がやりたいコントを楽しくやっていたが、今回の映像は一味違った。チームマモが出演した意味。それは愛なんだ。ミュージカル調で、面白さもたくさん詰めながら。一人じゃない、全員で作り上げたライブで、愛を歌うのです(何が言いたいかというと、FUMIくんガチで最高すぎた)。
11、Space Travellers
宮野真守はいちいちスケールがでけえんだよ。また、宇宙に飛んでいきやがった。この曲、ホンマクソかっこいい。男心ってやつを完全に掻っさらいやがる。この曲って宮野真守そのものなんだよな。おかしい。記事の最初に堂々と休憩地点なんて書いてたのに、いつの間にか、宮野真守に着いていけば、どんな景色も見られるんだよな。って体験をしてる。
12、恋されガール
「Space Travellers」で超激しいダンスを見せつけた後に、すぐ「恋されガール」の振り付け講座が始まる。お化けか?宮野さん、体力お化けさんか?
宇宙から帰ってきたと思ったら、今度は学生の教室の隅での恋愛みたいなLOVING。振れ幅ありすぎだよぉ。もう宮野さんのライブで、手をハートの形にする振り付けするのも、全く抵抗がなくなってきたなぁ。ちなみにこの曲、サビがテレビアニメ「デス・パレード」のOPに似ててそこがかなりツボですごく好き。
13、TRANSFORM
またエロス的LOVING来たー!!!
やっぱり盛り上がるわこれ。ちょっと前に猫になってたと思ったら狼ですよ宮野さん。完全に僕らを油断させて喰いに来てるじゃないですかもー!!!
14、SHOUT!
最高にブチ上がるこの曲が、今回のコール&レスポンス曲。ライブを重ねるたびに、男の声も増してきて、男オタクとしては嬉しい限り。本来高みを目指すこの曲が、コール&レスポンスとして盛り上がる曲になることにより、ここでもファンとの意思疎通が図られる。ツアーのテーマから全く外れない粋な演出に、ひたすらエモみに包まれる。
15、The Birth
この曲を歌う宮野真守は、なんて美しいのだろう。生命の鼓動が、全身の鼓動が、ドクンドクンと大地に流れ込む。はぁ、はぁ、はぁ。曲が終わる頃には僕は、一本の木になった。
・・・何を言ってるんだ俺は?
16、POWER OF LOVE
ここまで愛を歌って、愛を叫んで、愛を受け止めた曲は、今までにあっただろうか。宮野さんと僕らの一体感。共通の愛という感情。一つになる瞬間。ファンクラブイベントでMVを撮影した時から思っていたけど、この曲はファンには贅沢すぎる。贅沢すぎて、なんかもう、ありがとうって感じだ。大好きだって感じだ。宮野真守、愛してるって、感じだ。
En1、Crazy Wonder Night
ツアーのためにあるこの曲は、やっぱり地方公演に行って聞くと、込み上げてくるものがある。それぞれの地域に住むファンに宮野が贈る大切の気持ち。最高に盛り上がるこの曲は、ツアーに不可欠なものとなった。でも、やっぱりこの曲は反則なので、もう歌わないでほしい。いや、歌ってほしい。いや、歌わないで…
歌って…うた……(息絶える)
En2、J☆S
言わずもがなの、この名曲は、LOVING!で異常すぎるほどの、深い意味を持った。泣いてしまうよ宮野さん。
「どんな辛くても今は笑ってよ
人は思うほど弱くないからね
忘れないでよ、、、その笑顔に
救われる人がここにいる事を」
宮野真守の気持ちであり、僕らの気持ちであり、これ以上ないほど、僕らの気持ちが混じり合う、この瞬間。本当の本当に、大好きってなる。無理だ。
W/En、Not Alone(10/29仙台・ゼビオアリーナ公演のみ)
そして、千秋楽でNot Alone。ハロウィン仕様でおどけた感じで歌われるこの曲に、歌詞を噛み締めながら、お腹を抱える僕という、ヘンテコな図。この空気感が宮野真守のライブなんだよね。
「一緒に笑ったり泣いてくれるだけで
もう一人じゃないんだ I will go just with you」
こんなにも綺麗な歌詞を、笑いながら受け止めていいライブって、なんて幸せなのだろう。宮野さんのライブに行くと、世界一幸せだなぁと思う。
◇さぁ、いざ10周年へ
大好きを伝えて、大好きが帰ってくるLOVING!は、大きくなった宮野さんが、けれどちゃんと僕らを見てくれている、そんな機会を鮮明に設けてくれたライブだった。
規模は過去最大にならずも、最長期間という数字が、やっぱりこのライブの意味を際立たせていると感じる。
長い時間をかけて、じっくりじっくり僕らに向き合ってくれた宮野さんは、また再び、歩き出す。走り出す。前へ前へと突き進む。
さぁ、いざ10周年へ。
宮野真守という意思を持った素敵なエンターテイメントに、僕はまた、ついていくのです。
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