宮野真守さんのライブでソーラン節を全力で踊った話。

   

「待って!!!」

ってオタクがよく言葉、リアルで使うとは思わなかった。

宮野真守さんのライブツアー「BLAZING!」初日公演、横浜アリーナ。

ライブ終盤、16曲目にあたるEXCITING!の間奏中に、宮野さんが変なことを言うんです。

マモ「踊れーーー!!!」

ぼく「待って!!!!!」(くそでかボイス)(迷惑)

いや、踊れって何よ。踊るの宮野さんでしょうが。

とりあえず、身体を左右に揺らしてみます。
その姿は言うならばメトロノーム。正確に時を刻み、時間という概念に命を宿すのが仕事のアイツ。

「待って!!!!!」(うるさい)

「これは、踊りじゃねえ!!!!!」

辺りを見回すと、戸惑いながら控えめに身体を動かすファン、通称マモクラ、いや、”チームマモ”たち。

宮野さんからの急な要求に、我々全員が不意を突かれ、人々がぎこちなくユラユラする光景が広がっていました。
まるでチンアナゴの群れです。チンアナゴって群れ作るんですかね?

宮野真守アーティスト活動10周年イヤーを締めくくるアジアライブツアーの初日は、僕の中ではその衝撃と共に幕を閉じました。

常々僕が申し上げてきたのは、宮野真守こそ究極のエンターテインメントだと言うこと。エンターテイナーではなく、テインメントなんです。
通常、エンターテイナーはエンターテインメントの場において活躍するわけで、エンターテインメント≧エンターテイナーと言う式が出来上がるものですが、その上を行く存在であると、敬意を込めてエンターテインメントという娯楽そのものにカテゴライズしています。

いつだったか、なんでマモライに行くのかと友人に聞かれたときに「遊園地に行くようなもんだよ」と答えたことがあります。
僕はディズニーランド大好き人間ですが、宮野真守という遊園地は、それ自体が意思を宿した人間だというところに究極性・唯一性が宿ります。
ありとあらゆるアトラクションが、全て人の意思で動いている。レールが敷かれたジェットコースターに興奮するのとは、また訳が違うのです。
もちろん、レールの敷かれたジェットコースターも大好きなんですけどね。
だから2年前のツアー「LOVING!」のコンセプトが遊園地で”マモランド”が開園したことにあり得んほどに感動して、Twitterでずっと発狂してたっていう裏話があるんですが。

ものすごくどうでもいい話ですねこれ。
要するに、宮野真守すげぇっていうことなんですが、オタク特有の無駄につらつら書き上げて話をややこしくするやつです。

さてそんな僕の敬愛して止まないエンターテインメントは、昨年のライブツアー「EXCITING!」で今までのエンタメの総仕上げを行いました。

マモライではもはやお馴染みの光景となった、

・ご当地コーレス
→無理くりにでもご当地グルメの名前を曲のコーレス部分に合わせて叫ばせる

・次の曲が最…最…最初からやります!
→最後の曲の前に、最初の曲を演奏ありでガッツリ歌い出す

・最後のジャンプ、「ラストラスト詐欺」
→「ラスト、みんなで飛ぶぞー!」と煽りながら、延々と飛ばない

何度味わっても飽きない、お決まりのエンタメ項目たち。
これらは決して最初から完成されていたわけではなく、ここ何年間もライブを通して宮野さんが仕掛け続け、お客さんの反応を見ながら、完璧なエンタメに仕上げていきました。

ところで、2014年のシングル曲「BREAK IT!」を皮切りに、宮野真守楽曲には目に見えてコーレス曲が増えました。

2015年
・シャイン
・DON’T STOP!
・Magic

2016年
・SHOUT!
・Crazy Wonder Night
・Sugar, Sugar
・UPSIDE DOWN

2017年
・POWER OF LOVE
・僕のマニュアル

2018
・EXCTING!

2019
・ぼくはヒーロー

Magic、Sugar, Sugar、UPSIDE DOWNの声出しは好みな感じもありますが、それにしても長年、声出し曲の代表でもある「J☆S」が君臨してきた宮野真守史において、この増加数は見張るものがあります。
宮野さんが口にする「僕がここまで来られたのも皆さんのおかげ」という言葉を証明するかのように、僕らもチームマモと一緒になって声を出す機会が圧倒的に増えました。
常設されるバラードコーナーなどにも象徴されるように、昔からの聞かせる音楽を大事にしながらも、楽しめるライブを全力で作り続けようとする強い意思を感じます。

そうやって声優アーティストが極め続けているエンターテインメントは、「BLAZING!」でいよいよ次のステップに進んだのです。そう、冒頭に戻ります。
マモライでは毎度、曲で一緒に振り付けをすることはあっても、フリータイムで踊らせるなんてことは前代未聞です。
宮野さんのイケボ重低音で繰り出される「Let’s Party Time」の一言は、僕の脳みそを完全に狂わせました。

そういえば、EXCTING!を初めて聞いた時の感想が「え?チャラ…」でした。
オタクはチャラいのが苦手です(僕調べ)。
オタクはパリピが苦手です(僕調べ)。
だから、EXCTING!は苦手かもしれん、なんて思っていました。

 

でもその懸念は、宮野さん本人のラジオですぐに晴れることになります。

この一言で一気に大好きになったEXCTING!という曲を、「BLAZING!」ツアーの終わりにお祭り騒げのダンスで出迎えられる幸福。

そりゃ、「待って!!!」と叫びたくもなります。
不意打ちすぎて、さすがに感情が追いつかずに無理でした。
会場全体で好きなように自由に踊れるという、新しい形のエンターテインメント。

その横浜アリーナの公演終わりに、連番者と話をしました。
これは大変なことだぞ、と。
EXCITING!でお祭り騒がなくてはいけない、もはやそれが使命である、と。
だって「Let’s Party Time(パーリータイム)」という明確な合図があるんだもの。

それにしてもEXCITING!で要求される踊りは、曲調的にやはり渋谷のクラブで行われているようなパリピ感溢れるものになってくるはずですが、アニクラ(アニソンのクラブ)に数回しか足を運んだことがない僕にとって、それはあまりにも高いハードルです。

結果、僕らが選んだ踊りが「ソーラン節」でした。
日本男児たるもの、やはりソーラン節を踊りたいという、謎の欲求からでした。

すると奇跡が起こります。
「BLAZING!」の神戸公演にて、宮野さんがアドリブで、コブシの効いたKiss×Kiss ソーラン節verを披露したのです。
「どっこいしょー!どっこいっしょー!」とおどける宮野さんを前にして、白目を剥く僕。
完全に偶然ですが、ピンポイントすぎる私信(ではない)にガチで卒倒しそうになる僕。
これで、ソーラン節は公式化したも同然です。同然なのか?


ネタバレ禁止の中、神戸終わりに必死に絞り出した叫びのツイート。

 

迎えた千秋楽、再び戻ってきた横浜アリーナの地で、僕らは全力でソーラン節を踊りました。

「どっこいしょー!どっこいしょ!」、「ソーラン!ソーラン!」という掛け声とともに、10周年の締めくくりをお祭り騒ぎで祝う幸せ。
EXCITING!さん、今すぐ「エクセレントマーベラスブリリアントEXCITING!」って曲名に改名したほうがいいわ。

日本最高峰のエンタメとしてまた進化してしまったマモライで、完全に脳がバグってしまいました。あれはヤベェ。

千秋楽の終わりに、衝撃的な発表が待っていました。

10年前、声優初となるドーム公演を成功させた水樹奈々さんに次いで、男性声優では初のドームライブが決定。
パフォーマンスはもうすでにドーム級なのは間違いありません。あとは、どれだけの人が彼のことを知って、興味を持って足を運んでくれるかだけです。

アリーナツアー「EXCITING!」でさいたまスーパーアリーナ(17,000人)公演を成功させ、アジアツアー「BLAZING!」で、横浜アリーナ平日2Daysを含む9箇所14公演(計70,000人)の動員を果たした彼にとって、さらにワンランク上の挑戦になる、30,000人越えのドームライブ。
彼が挑む高いハードルを乗り越えるために、少しでもチカラになりたい。純粋にそう思います。
そのドームライブが成功して、当たり前のようにツアーにドームが入ってくるようなところまで行ってほしい。
そのためにもメットライフドーム、死んでも、這ってでも行こうな!!!絶対埋めような!!!

 

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